2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「新しい労働社会―雇用システムの再構築へ」濱口桂一郎 (2009) 岩波書店

ただ、そのように見なすためには、大学教育全体の職業的レリバンスが高まる必要があります。現実の大学教育は、その大学で身に付けた職業能力が役に立つから学生の就職に有利なのか、それとも大学入試という素材の選抜機能がもっぱら信頼されているがゆえに…

「就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇」 石渡嶺司 大沢仁 (2008) 光文社新書

こうした学生が、大学で勉強でもサークルでも遊びでもアルバイトでもなんでもいい、何か打ち込んだことがあるかといえば、特にない。企業研究に一生懸命でもないし、日本経済新聞を読んでいるわけでもない。雑誌など、マンガと趣味の雑誌をたまに読む程度。…

「内定取消!終わりがない就職活動日記」間宮理彩 (2010) 日経BP

そして、労働相談情報センターでの話し合いから一ヶ月半ほどたったある日、担当者から「先方が折れて話し合いに応じてくれることになった」という連絡が入った。てっきり訴訟になるかと思っていたので、ほっとした。私に対しても謝罪文を提出する用意がある…

「マイクロソフトでは出会えなかった天職」 ジョン・ウッド 矢葉野 薫 訳 (2007) ランダムハウス講談社

マイクロソフトでは、「大きく行け、それが出来なければ家に帰れ」といわれていた。これこそ、何か変化を起こしたいすべての人に送るアドバイスの核心だ。今日の世界が直面している問題は、とてつもなく大きい。少しずつと言っている暇はない。時間と勢力を…

「課題先進国」日本 キャッチアップからフロントランナーへ 小宮山 宏 (2007) 中央公論社

私は、未来の課題に対して、自ら答えを出していくというときに肝心なことは、「基礎」だと思う。「理論」と言い換えてもよいだろう。過去は分析で足りるが、未来の洞察には基礎が不可欠だ。現実をよく把握して、基礎的にものを考えるという姿勢が非常に大切…

「ドイツ語のしくみ」 清野智昭 (2005) 白水社

昔の偉い先生が、数字の方が覚えやすいだろうということで導入した用語です。ただ、この本では主格-対格-与格-属格の順番で説明したかったのと、他の言語とのシリーズでもあるので、ドイツ語業界だけで通用する用語をなるべく使わないようにとの配慮から、数…

「高峰譲吉の生涯 アドレナリン発見の真実」 飯沼和正 菅野富夫 (2000) 朝日選書

「西洋ですでに十分に発達した工業を日本に導入しようというのであれば、その道で現にやっているベテラン技術者をヨーロッパから連れてくるのが最適だ。先人の跡を追うことをくだらない、などというつもりはないが、自分としては日本固有の産業や技術を掘り…

「コトの本質」 松井孝典 (2006) 講談社

我は初めからあるものではありません。我の形成途上にある人間には、我なんてないのです。しかし、いまの教育では前提として我があるかのように扱う。それが個人の尊厳だと誤解している―すべての間違いの元はそこにあると思います。我とは何なのか、そもそも…