「マイクロソフトでは出会えなかった天職」 ジョン・ウッド 矢葉野 薫 訳 (2007) ランダムハウス講談社

マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった
マイクロソフトでは、「大きく行け、それが出来なければ家に帰れ」といわれていた。これこそ、何か変化を起こしたいすべての人に送るアドバイスの核心だ。今日の世界が直面している問題は、とてつもなく大きい。少しずつと言っている暇はない。時間と勢力をつぎ込む価値のある目標なら、大きく考えるべきだ。(第12章 ネパールからのはがき p-139)
「世界的な思潮」のひとつはこうした社会的起業だろう。極めて優秀な人たちがそういう「業界」に進出する、そうした社会的成熟段階に世界が到達したということだと思う。一方で、古い組織は急速に変わっていく社会で噴出する問題に対して、古くからのやり方に囚われながら、もがいているように見える。そうした組織にリソースを傾注している人間には、ほんとにそれでいいのか、よかったのか、という疑問が常に頭の上にぶら下がる。もちろん彼のように超優秀でも何でもないのだけれども。結局は、それぞれがそれぞれの持ち場でベストを尽くして社会変革を目指すしかないのだ、と言い聞かせてみる。(2010年3月12日読了)