「打たれ強く生きる」 城山三郎 (1989 単行本は1985) 新潮文庫

打たれ強く生きる (新潮文庫)
わたしが『男子の本懐』で描いた浜口雄幸首相は、「男が事を為すに当っては、終始一貫、純一無雑でなければならぬ」との信念であった。無私ほど強いものはないのだ。(赤字の海の中で p-147)
新聞に連載されていた、サラリーマンを元気づけるようなコラムを集めたもの。51刷となっているのは、打たれ強くなりたいという人々の願いの反映か。サラリーマンに限らず、多く大人の世界は不条理なことがまかりとおり、誰の責任でもなくどうしようもないことが起こる。この本で打たれ強くなるヒントが得られるかどうかは人それぞれだろうが、本を読むことは確かに一つの処方箋になるだろう。
(2013/03/20 読了)