2013-01-01から1年間の記事一覧

「日本料理の歴史」 熊倉功夫 (2007) 吉川弘文館

その主張するところは『典座教訓』と同じで、食べ物をつくることが「行」であるように、食べることも「行」である、としている。巻頭の一節に「法はこれ食、食はこれ法なり」と述べた点にすべてがある。日本の食事文化のなかに、どこか精神論がいつもひそん…

「歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ」 磯田道史 (2012) 中公新書

わたくしの感覚からすれば、皇族や華族が学習院を休むのは、むしろ、あたりまえのことで、とりたてて騒ぐことではない。皇族や華族(大名・公家)というものは、とにかく健康で存在し続けることが大事であった。学校へ行くより、天候の悪い日には外出せず、…

「情報大爆発 コミュニケーション・デザインはどう変わるか」 秋山隆平 (2007) 宣伝会議

広告も同じです。ターゲットにあったメッセージを丁寧に配達するだけでは、何も起こりません。「人気が人気を呼び」「買いが買いを呼ぶ」ような社会的なダイナミズムを呼び起こすためには、メディアとメッセージが絶妙に組み合わされた、「空気のデザイニン…

「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」 今野晴貴 (2012) 文春新書

こうした、「ソフトな退職強要」が横行する社会では、心身を仕事に没入させようなどと考える方が、間違っている。そのため、今度は、もしまともな企業が若者を育てる目的のために厳しい業務を課したり、厳しい叱責を行ったとしても、それが本当に「育てるた…

「common cafe 人と人とが出会う場のつくりかた」 山納 洋 (2007) 西日本出版社

こうしたお店では、お店の人はお客さんとの間合いをはかっています。お客さんの力量をきちんと把握することで、よりこまやかな接客をして、お客さんに満足していただく。そのための方法論だそうです。お店の人が商品の知識をしっかり持って、質の高いものを…

「明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法」 佐藤尚之 (2008) アスキー新書

最後になるが、これから広告は「企業のソリューションから消費者のソリューションへ」と変わっていかないといけないと思っている。元々これはねじれの関係にある。企業は消費者のためにモノやサービスを作っていて、つまり「消費者のためのソリューション活…

「世界一旨い日本酒 熟成と燗で飲る本物の酒」 (2005) 古川 修 光文社新書

また、この低迷状態から脱出しようと、様々な商品開発も行われている。例えば、低アルコール濃度にしたり、ラベルをファッショナブルにしたり、ネーミングをロマンティックにしたりして、女性向けの商品を試作する試みなどが目立っている。しかし、これらの…

「かんさい絵ことば辞典」 ニシワキタダシ (2011) ピエブックス

「わけわけする」とか「しんきくさい」とか、関西弁と思わずに(とはいえ、どこの言葉ですかと言われると困るが)使っていた言葉を発見して目からウロコ。きわめて魅力的なキャラクター群が立ち上がって、商魂たくましく(←大阪なので)DVDも出て、ローカル…