2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「ニッポンの風景をつくりなおせ 一次産業×デザイン=風景」 梅原 真 (2010) 羽鳥書店

いちばん森が多い国=高知 (84(はちよん) p-223) 高知はひとつの「国」である、という考え方が大事なんだろうと思う。お上ありき、大都市ありき、ではなくて、それらと互角に渡り合う「独立国としてやっていく」という気概。ローカルのポテンシャルにう…

「自分の仕事をつくる」 西村佳哲 (2009 初版本は2003) ちくま文庫

仕事を通じて、自分を証明する必要はない。というか、それはしてはいけないことだ。(あとがき p-274) ここで取り上げられた人々は、実物で試行錯誤する(わたしたちは得てして頭の中だけで考え、錯誤だけしてしまう)、体験して感じ取った何かを大切にする…

「日本のデザイン 美意識がつくる未来」 原 研哉 (2011) 岩波新書

よくできたデザインは、精度のいいボールのようなものである。精度の高いボールが宇宙の原理を表象するように、優れたデザインは人の行為の普遍性を表象している。デザインが単なるスタイリングではないといわれるゆえんは、球が丸くないと球技が上達しない…

「アグリ・コミュニティビジネス 農山村力×交流力でつむぐ幸せな社会」 大和田順子 (2011) 学芸出版社

ただし、単にブランドとか、付加価値を付けて大都市で高く売るという発想では、従来の消費偏重社会のビジネスと何ら変わらないと思う。生産者、消費者、地域住民、NPO、研究者、自治体などが連携し、多様な生きものが育まれる農地や環境をともにつくり、地域…

「ジーノの家 イタリア10景」 内田洋子 (2011) 文藝春秋

ふと、心づけのコーヒーはありますか、と聞いてみる。/「ありますよ、お待ちしておりました」/バールマンはそう言って微笑み、奥の棚から淡いピンクの花柄の、あのコーヒーカップを出してきた。そして、コーヒーカップの脇に真新しいマルボロライトをひと…