2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

近代 未完のプロジェクト J. ハーバーマス 三島憲一訳(2000)岩波現代文庫

そうした「ポスト形而上学」の時代の理論の可能性を追求し、批判の意味を模索し、たえず変貌する資本主義のそのつどの様態の理論化と政治参加の多元化を試み、人権の意味を新たに定義し直しながら、同時に複雑に多様化する差別や権利の剥奪を問題化し、一元…

イデオロギーとしての技術と科学 ユルゲン・ハーバマス(2000 翻訳初版は1970)平凡社学術文庫

研究、技術、経済、管理の自動化されたシステムを前にしては、技術的生活条件に対する社会の支配可能性の問い、つまり、技術的生活条件を生活世界の実践にどう統合するかという問いは、新たなヒューマニズムの要求する教養豊かな問いではあるが、絶望的に時…

集中講義!日本の現代思想 ポストモダンとは何だったのか 仲正昌樹(2006)NHKブックス

マルクス主義的な「知」も含めて、近代知には、「客体」を分析し理解すべく、「客体」と向き合う自らの基本姿勢を疑おうとしない妙な”生真面目さ”がある。そのため、ややもすると、自己自身の基本姿勢を批判的に見るメタ・レベルの視点を欠き、自分の方法と…

Forsight 9月号(2009)新潮社

編集長が新しくなって、構成などやや軟派になった感。なんだか普通の雑誌になってしまうと、prestigeがなくなって魅力が失われてしまう。代わりにeconomist誌の講読を考えたのだけれど、週刊だととても読み切れないので保留している。語学の勉強が出来ていな…