2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧
もの悲しいような熱のとれた風が吹いてくる。さすがに夕暮れにもなると、晩夏は夏とは違うと気が付く。(木槿(むくげ) p-54) その人は「本を読むと映像が浮かぶ」という。長年本を読んできたけれど、そのような読み方があるとは思いもよらずに、驚く。彼…
最近の週刊誌が面白くないのは、不寛容すぎるからだよ。むっつりと不機嫌で何でも道徳的に断罪するモテない男のような匂いが誌面から漂ってくる。そんなものを読んでいてもまるで愉しくないだろ。不寛容な人というのは、正直者である自分が損をしているとい…
そして、そのとき、まいは確かに聞いたのだった。(p-191) もはや古典の域に入る名作だろう。子供の頃、このようにものを考え、感じたのではなかったか、と思わせる。そしてその裏側で、幼いころはなつくものの、成長すると自分のもとを去っていく孫娘を見…