「日本思想という病」芹沢一也、荻上チキ 編 (2010) 光文社

日本思想という病(SYNODOS READINGS)
保守の一番の基礎のところは、人間の個人的な理性によって理想社会がつくれるという考え方に対する批判です。「そんなものは不可能だ、人間の能力の限界を直視せよ」という発想です。(1章 保守・右翼・ナショナリズム 中島岳志 p-20)
講演をテキストにしたものということで、とりとめがなかったりする部分もあるが、読みやすい+論者の思いが凝縮されている分、キラリと光る言葉に出会う頻度も高い気がする。上の言葉など、目から鱗。各論者が上げている参照文献も読んでみたいと思わせるものが多い。このあいだ実家で片山杜秀氏がNHKに出てるのを見て、NHK感度高いわと感心した。(2011年5月1日読了)