下流大学に入ろう! 山内太地 (2008) 光文社

下流大学に入ろう! (光文社ペーパーバックス)
お役所に、一流企業に入れれば安心などというのは、滅亡寸前の室町幕府江戸幕府に就職するようなものではないか。
(Introduction p-15)

たしかに(w。
blogの筆致で、内容も書籍としては首をかしげるところがあるのだけれど、まぁ、こういう本を作るというのも新しい挑戦としてアリかもしれないとは思う。大衆化時代の大学のありようについての著者の主張は大筋理解できるし、トヨタソニーが大学を持っているというところは勉強になった。
洋書を模したいわゆるペーパーバックの体裁で、英語(ないし他の言語)混じりの(漢字、カタカナ、ひらがなに続く)「4重表記」を標榜している。水村美苗氏にケンカを売るようなシリーズなのだが、その必然性が不明。確かに原語と翻訳語のニュアンスに違いがある場合があり、その場合に原語を併記するというのなら分かるのだけれど、そういうわけでもなさそう。著者に英語を教えてもらおうという気がないのであれば、ウルサイだけのような気がする。
(2009年3月5日読了)