学力と階層 苅谷剛彦 (2008) 朝日新聞出版

学力と階層 教育の綻びをどう修正するか
人的資本への利口な投資家は、それぞれに異なる労働市場でつけられる価値を見越して、学習の機会を選択する。生涯を通じて、人的資本への投資効率が最適化するように学習機会を選ぶことが、利口な人的資本家の振る舞いであり、そのような機会を見極め探していくこと自体が、自ら学ぶ力=学習能力に依存するのである。
(「学歴社会から学習資本主義社会へ」P-251)
教育の持つ意味が変わってきていることを、難しい言葉で言えばこうなるだろう。勝間和代氏などが推奨しているものも、こういうことだろう。それが社会人の「自分への投資」的な勉強だけでなく、大学、高校、そして、初等教育へと拡がっていく、ということ。
(2009年2月読了)