「最新 地域再生マニュアル」 山浦 晴男 (2010) 朝日新聞出版

住民・行政・NPO協働で進める 最新 地域再生マニュアル
地域づくりを支援するようになってみえてきたことの一つは、地域がその気になって旗をあげて取り組み出せば、関係者やそれ以外の外の人たちまでが応援する動きが出てくる、ということである。逆にいえば、自らは何もせず外の手助けをまつ地域は、そのまま没落の一途を辿るのではないかということである。(第4章 連携・協働の場づくりによる地域再生から見えてきたこと p-210)
文字通りマニュアル的な記載も多く、途中は読み飛ばしてしまったが、地域の人々の意見を集約して、人々が主体的にまとまって地域再生に取り組むようファシリテートする一つの方法論を、きわめて具体的に説明。地域を操作対象としてではなく、ひとつの人格のようにして扱うべき、など経験に裏打ちされたヒントがそこかしこに見られる。自分の住むところをより良くするというのは、その道すじがまだ明らかでないだけで、カイゼン好きの日本人にとって難しいことではないのではないか。本来それこそが、人が社会に生きるということではなかったかと思う。(2012年10月13日 読了)