「コミュニティデザイン 人がつながるしくみをつくる」 山崎 亮 (2011) 学芸出版社

コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる
社会的な課題に対してデザインは何が可能なのか。漠然と考えていたテーマが、このとき明確になった。デザインはデコレーションではない。お洒落に飾り立てることがデザインなのではなく、課題の本質を掴み、それを美しく解決することこそがデザインなのである。(社会の課題に取り組むデザイン p-234)
どこかで「旬の人」といういい方がなされていたが、いろんな場で求められている「コトづくり」に対して、ド真ん中で一つの解答を示していると思う。デザインは問題解決の手法であるというのは現代のデザイナーの共通認識だろうが、そこにファシリテーションやゲームといった、人を仲良くする「技術」が入っているところが眼目。人のつながりをつくるといったことが必ずしも属人的なアートではなく、経験値が必要だとはいえ、ある程度定式化と修得が可能な技術でありうるのかもしれない、という点で認識を新たにする。(2012年6月26日読了)