「シモネッタのデカメロン」田丸公美子 (2008 単行本は2005) 文春文庫

シモネッタのデカメロン―イタリア的恋愛のススメ (文春文庫)
もちろん失意の彼女は彼の出張中に退社してしまった。結局美人で有能な秘書を失うことになった彼は、今も自分の決断の是非を悩んでいるらしい。(かくもユニークな人たち 堅物愛妻家 p-163)
たしか島地勝彦氏が福原義春氏から薦められたと書いていたのだけれど、こうした艶笑話がてんこ盛り(苦笑。最近ではイタリア人も「クールでスマートな」人が増えているらしいけれど、ヨーロッパ人の「濃さ」というか、「動物さ」加減には、日本人はとても太刀打ちできそうにない。ギリシャ・ローマ時代からひどい生存競争があって、見目が悪かったり、ひ弱かったりする人は淘汰されてしまったのかもしれない、と思う。(2012年4月28日読了)