「人生はだましだまし」 田辺聖子 (2005 単行本は2003) 角川文庫

人生は、だまし だまし (角川文庫)
<気ごころ>が知れる、というのは、では、どういう場合をいうのだろう。多分、それは自分の理解圏内に相手が矢を飛ばしてくることだろう。(こういうことだろうと思ったら、やっぱりだった)などと当方は安心する。それによって相手を安く踏んだりしない。かえって親近感を増す。(p-209 気ごころ)
読んだ直後は書き飛ばした感じがしてそれほど感心しなかったけれど、見返してみると確かに含蓄のあることが書いてある。人生とは何か、「男と女」とはどういうものか、といったことに対する洞察が光る。いやぁ本当に、分かってないことが多すぎる(苦笑。(2011年9月24日読了)