「イン・ザ・プール」 ・「空中ブランコ」奥田英朗 (2006、2008 単行本は2002、2004) 文春文庫

イン・ザ・プール (文春文庫)空中ブランコ (文春文庫)
点滴用のスタンドが倒れ、レントゲン・ビュワーが宙に舞う。パソコンは窓ガラスを突き抜け中庭に転がっていった。(勃ちっぱなし p-119)/窓の外はいつの間にか雨模様だった。誰が降らせた雨か、すぐにわかった。(女流作家 p-279)
小説の筋は書いているあいだに登場人物に任せる、といった話を聞くが、まさにそのように書かれたのではないかと思わされる。一方で推理小説の謎解きのように納得させる結末で、なかなかに素晴らしい。(2011年8月18, 21日読了)