「短篇コレクションI (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)」 池澤夏樹 (2010) 河出書房新社

短篇コレクションI (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)
この前フィクションを読んだのはいつのことだったか、思い出せない。単純に面白かったのは「小さな黒い箱」 これ絶対続きが読みたいぞ 「夜の海の旅」 仕事柄笑える。が、なかなかに深遠/物語へ引き込まれるのは「色、戒」 結末が残念なんだけど 「冬の犬」 子供の頃に読んだ「動物記」を思い出す/あとを引くのは「ラムレの証言」 きっと実話 「面影と連れて」 切ない。「お話」的なものよりも、リアリティの濃いものに傾きがちなのか。まぁ、あまり文学的なひとではないということですかね。どうも作者の頭の中を見ようとしてしまう。子供の頃、椋鳩十などの他にずいぶんSF小説を読んでいたことを思い出した。(2011年1月22日読了)