劇的クリエイティブ講座 佐藤可士和 他 (2009) イーストプレス

劇的クリエイティブ講座
自分たちの国を背負うとか、そういう大層なことじゃなくて、自分の持ってる、今まで影響されてきたものを土台にいかに新たな表現にしていくか。それを自信を持って堂々とやれば、みんな拍手してくれる、みたいな。(日本人の自分が持っているものを、ハイブリッドに融合させる。佐藤可士和 p-41(発言は水口哲也氏のもの))
いわゆるクリエイターと呼ばれる様々な職業に就いている/就きたいと思っている人たちへの発言だろうが、どんな職業でもそういう面があるはず。scienceだって同じことだ。デザインでもscienceでも、ルールは世界共通だけれど、そこで何に目を付けるのか、それをどう料理して新しいものをつかみだしてくるのか、そこにあるけれどまだ誰にも見えてないものをどうやって可視化するのか、というところは、それぞれの国の伝統とか文化とか受けてきた教育とか、そういった手持ちのものから出発するしかない。一方で、その出発点を分かるためには、外の世界を知らないといけない。科学者もクリエーターなんだと思うと、華があるようで嬉しい。まぁ、今の状況ではなかなか科学者を名乗るわけにはいかないわけだが、心意気は。(2010年1月9日読了)