核兵器のしくみ 山田克哉 (2004) 講談社現代新書

核兵器のしくみ (講談社現代新書)
筆者が言いたいのは、原発側と住民の信頼関係が確立しない限り、原発問題は容易に解決しないということである。そのためには、一般市民ももっと原子力の知識を深める必要があると思う。この本の趣旨はそこにある。(序章 原爆も原発も基本原理は同じだ p-17)
内容はもちろん核の物理学なのだが、極めて平易に説明がしてあって感心する。著者の得意とするところなのかもしれないが、一方でアメリカの2年制公立大学、いわゆる「教育大学」の先生というのは、こういう能力が要求されるのではないか、とも思う。それはそれで立派なことである。(2009年11月読了)