考える人 2009年夏号 特集 日本の科学者100人100冊 新潮社

考える人 2009年 08月号 [雑誌]

人選にも内容にも疑問がないわけではないが、一般にはこうした科学者たちがいたとされていて、選ばれるのだな、ということが分かるのは面白い。しかし「文壇好み」の科学者の先生方の見解が、あたかも科学界全体の見解であるかのように、一般世間に流布していく、ということは危険でもあるように思う。対談に出てこられるのはだいたいは歳を取った先生方で、言っておられることは80年代と変わらないようだ。もちろん正しいことは今も昔も変わらないのだろうけれど、この、読後の「旧態依然感」は何なのだろうか?
(2009年7月13日 特集部分のみ読了)