2009-03-22 もう、君には頼まない ― 石坂泰三の世界 城山三郎 (1995) 毎日新聞社 (文春文庫 1998) 「公定歩合を動かせば、政府の低金利政策は破綻したことになり、池田内閣に致命傷を負わせる。それでもいいのか」と、ある人に詰め寄られた。石坂は即座に言い返した。「池田内閣と日本とどっちが大事だ」 (温室の中 p-193)しばらく前に、(日本は政治三流、経済一流といわれていたが)「実は経済も一流ではなかった」と言ったひとがいた。しかしこうした本を読んで思うのは、政治や経済に一流も三流もなく、あるのは一流と三流の人間だ、ということである。 (2009年3月21日読了)