ベビーカステラの甘い匂いが鼻先を流れた。そこに奈緒子は立っていた。ふわりと夢見るような目で、夜店を眺めていた。彼女のぶら下げたハンドバッグの中から、繰り返し、鈴の音のような着信音が響いていた。(きつねのはなし p-71) 骨董をやりとりするとい…
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