2014-02-06から1日間の記事一覧

「打たれ強く生きる」 城山三郎 (1989 単行本は1985) 新潮文庫

わたしが『男子の本懐』で描いた浜口雄幸首相は、「男が事を為すに当っては、終始一貫、純一無雑でなければならぬ」との信念であった。無私ほど強いものはないのだ。(赤字の海の中で p-147) 新聞に連載されていた、サラリーマンを元気づけるようなコラムを…

「荒天の武学」 内田 樹、光岡英稔 (2012) 集英社新書

自分自身が生きる知恵、力を高めていって、どんなことがあっても生き残る。さっきの首狩り族の話ではありませんが、「守るべきものは守る」ということをきちんとやるためには、腕力で守れるものもあるし、総合的な組織力とか、説得力とか、あるいは政策構想…

「身体から革命を起こす」 甲野善紀、田中聡 (2007、単行本は2005) 新潮文庫

甲野は、「小成は大成を妨げる最大の要素である。そこそこの成功は、それ以上のものを追求させないための強力な目かくしとなる」と言う。人は、自分の「実感」を否定することは難しい。まして、それまでにしてきた苦労を愛さずにはいられない。苦労して上位…

「毒舌 身の上相談」 今 東光 (1994 単行本は1977) 集英社文庫

そういうこともあって、オレの場合は別に自分で計っているわけじゃないけど、まあ七十八年も生きてくると、オレ自身も有為転変の世の中を見てき、よその人も数奇なる運命を辿ってる。女の美醜も、男の才能も、親の計らいでもなきゃあ、己の計らいでもなく、…